用語集

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ローリング加工

ローリング加工とは、金属の表面を圧力をかけながら転がすように加工し、平滑で硬度の高い表面を得る技術です。この方法は、主に金属の表面仕上げや寸法精度を向上させるために使用され、ばねの製造にも多く用いられています。ばねにおいては、ローリング加工を行うことで表面の粗さが減少し、疲労強度や耐摩耗性が向上します。これにより、製品の寿命が延び、使用中のトラブルの軽減が期待できます。

ローリング加工には主に「冷間ローリング」と「熱間ローリング」があり、それぞれの手法によって得られる効果や用途が異なります。冷間ローリングは、金属を常温の状態で加工するため、寸法精度が非常に高くなり、ばねの外観や表面品質が向上します。一方、熱間ローリングは、金属を高温に加熱してから圧延するため、材料の変形が容易であり、大きな形状変更が可能です。ばねの製造においては、製品の仕様や要求される特性に応じて、どちらの方法を採用するかが決定されます。

ローリング加工は、金属の表面を硬化させる効果も持っています。ばねに加わる応力が高まると、疲労破壊や塑性変形が発生しやすくなりますが、ローリング加工を施すことでこれらの影響を軽減し、耐久性を高めることが可能です。加工時に表面に圧縮応力が加わるため、これが内部の引張応力を打ち消し、ひび割れの発生を抑える役割を果たします。このような応力の改善は、特に高負荷がかかるばねの製造において重要であり、自動車や航空機、産業機械などの分野で広く活用されています。

また、ローリング加工は環境負荷を抑えつつ精密な加工ができる点も評価されています。削り出しや切削とは異なり、材料の削減をほとんど行わずに目的の形状や仕上げを実現できるため、資源の節約にも寄与します。ばねにおいても、わずかな寸法の違いが機能に大きな影響を及ぼすため、寸法精度の向上は非常に重要です。ローリング加工を用いることで、ばねの寸法や形状のばらつきが抑えられ、製品の一貫性が確保されます。

このように、ローリング加工はばねの品質や性能を高めるために欠かせない技術であり、ばねの特性を最大限に引き出すための効果的な手段として多くの製造現場で採用されています。

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