用語集

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伸び率

伸び率とは、材料が破断するまでにどれだけ伸びるかを示す割合です。具体的には、引張試験で材料にかかる力を徐々に増加させていくとき、その材料がどれだけ伸びるかを測定します。伸び率は、破断後の長さと元の長さの差を元の長さで割って求められ、通常はパーセント(%)で表示されます。この数値は、材料の延性や塑性を評価するための重要な指標となります。

伸び率の計算方法
伸び率は次の式で計算されます:

伸び率(%)=(破断後の長さ−元の長さ/元の長さ)×100

ここで、破断後の長さは試験片が破断した後の最長部分の長さを指し、元の長さは試験片の試験前の標準長さです。この計算により、材料が破断までにどれだけ伸びるかを数値化できます。

ばね製造における伸び率の重要性
ばね製造において、伸び率はばね材料の選定において非常に重要な役割を果たします。ばねは繰り返しの負荷を受けることが多く、そのため、材料の延性が求められます。適切な伸び率を持つ材料を選定することで、ばねが破断せずに長期間にわたり安定した性能を発揮することができます。

伸び率と材料の特性
伸び率が高い材料は、破断する前に大きく伸びるため、衝撃や急激な荷重変化に対して強い抵抗力を持ちます。これに対して、伸び率が低い材料は硬くて脆く、破断しやすい傾向があります。例えば、ゴムのような材料は非常に高い伸び率を持ち、鋼のような材料は比較的低い伸び率を持ちます。しかし、ばね製造においては、適度な強度と延性のバランスが求められるため、最適な材料を選ぶことが重要です。

伸び率の測定方法
伸び率を測定するためには、引張試験機を使用します。この試験では、試験片に引張力を加え、破断するまでの変形量を測定します。試験片の初期長さと破断後の長さを比較することで、伸び率を算出します。試験の結果は、材料の品質管理や製品の設計に役立ちます。

ばねの性能と伸び率の関係
ばねの性能は、その材料の伸び率に大きく依存します。例えば、車のサスペンションに使用されるばねは、道路の凹凸に対応するために高い伸び率が求められます。一方、時計の内部に使用されるばねは、正確な動作が求められるため、適度な伸び率と高い精度が必要です。

伸び率と耐久性
ばねの耐久性は、繰り返し荷重に対する材料の耐性によって決まります。伸び率が高い材料は、繰り返しの伸縮に耐えることができるため、ばねの寿命を延ばすことができます。しかし、伸び率が低すぎると、材料が早期に疲労して破断する可能性があります。したがって、ばねの使用環境や用途に応じて、適切な伸び率を持つ材料を選定することが重要です。

まとめ
伸び率は、ばね製造において欠かせない特性の一つです。材料の選定、品質管理、製品設計において重要な役割を果たします。適切な伸び率を持つ材料を選ぶことで、ばねの性能と耐久性を最大限に引き出すことができます。ばねの設計者や製造者は、この特性を理解し、最適な材料選定を行うことで、高品質なばねを提供することが可能となります。

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